映画「出口のない海」
推薦委員の仕事で映画「出口のない海」を見てきた。
やはり、真実のドラマというのは、胸を打つ。なぜ、無意味に思える死を選ばなければなければならなかったのか?何のために?人間魚雷「回天」という歴史的事実が持つ重みというものを感じざるを得なかった。と同時に、過酷な状況だからこそ生まれる純粋で研ぎ澄まされた人々の姿に心を打たれるのだ。何もかもが満たされている現代に、小さな喜びの尊さを感じる作品である。
出演は、目に力が抜けその奥に情熱を感じる並木浩二役の市川海老蔵が好演。特筆したいのは、そんな主人公並木を最後まで見届ける整備士役の塩谷瞬の暖かい眼差しがいい。また、深い眼差しで人間を見つめる父親役の三浦友一も印象的だ。女優陣では、息苦しい緊張感をぱっと解きほぐすような存在感を醸し出していた上野樹里も良かった。
人間魚雷という過酷な真実を後世に伝える意味でこの映画の役割は大きい、そう思える作品である。
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